金剛院 団子念仏
団子念仏は、牛久市桂町にある金剛院で秋の彼岸入り前日に行われる伝統行事で、
無病息災や家内安全、五穀豊穣などを祈願し、
約33mの大数珠を輪になり回す数珠くりを行います。
秋のお彼岸入り前日、御本尊にお団子をお供えした後、
参加者が壁を背に輪になって座り、太鼓と鉦の音に合わせて「南無阿弥陀仏」を唱えながら、時計回りに10周大数珠を回します。
数珠はこの後、束ねて棒にくくられ,地区の当番3名に担がれて、桂町内の家を一軒一軒回ります。
縁側から土足で入り込み、玄関から出ていくのが習わしで、家々ではお団子を作ってお寺にお備えする他に、親類にも配り歩きます。
正式な記録は残っていないものの,1700年頃から行われているとされ,
葬儀など行事の際に人々が念仏を唱える「念仏講」の一種として始まったと考えられています。
念仏に使われる大数珠は、1080個の桐の玉で作られており,
薬師堂に祀られている鎌倉時代末期に建立されたとされる仁王尊像の木くずで作られたと言い伝えられています。
<出演> 天台宗 金剛院 住職 弘海 良順